私自身も数年前からダイレクト型自動車保険に加入しています。
ダイレクト型の魅力は保険料が安いことですが、「事故にあった場合が不安」というのは未だに多いのが現状でしょう。
私も2年ほど前に事故にあい、保険を使うことになったのですが、担当者とのやりとりや相手方との交渉の進行具合など、少なからず不安になる場面もありました。
テレビCMで頻繁に宣伝されるダイレクト型自動車保険ですが、そのCMでよく出てくるのが
「顧客満足度」とか「事故対応満足度」などの言葉と数字です。
結構高い満足度の数字が出されてて、かなり強調されてますが、
みなさん、
小さいフォントで書かれている注意書きまで見てますか?
所詮宣伝広告ですから、数字を強調するのは常套手段なのですが、
その数字だけを鵜呑みにするのは、かなり危険です。
小さいフォントで書かれている注意書きをしっかり確認しないと、とんでもない勘違いをします。
この記事では、いくつかのダイレクト型自動車保険のサイトに掲載されている画像を見ていただき、
いろいろツッコミを入れていこうと思います。
目次
ソニー損保の場合
「保険料は走る分だけ」というフレーズで有名なソニー損保です。
ソニー損保の「事故解決満足度」のグラフ画像
3ヶ月分、かつ回収率21.5%という、非常にデータの少ないものなのですが。
比較的良心的な公表の仕方をしていたので、一番最初にお見せします。
評価できる点は、アンケートの回答数と回収率をしっかり提示しているところですね。
ソニー損保では、このグラフと共にコメントを書いており、
事故解決における総合評価では「とても満足~満足」とお答えいただいたお客様の割合は85.8%となりました。
しかしながら、「やや不満+不満」とお答えいただいたお客様の割合も6.0%にのぼりました。
今後もより多くのお客様に満足いただけますよう、事故解決サービスの品質向上を目指してまいります。
と、「普通」と回答したものを省いてコメントしています。
ソニー損保では、複数のページにこのようなデータを3ヶ月おきに公表しているようで、
コメントも必ず掲載されています。
別ページでは実際に寄せられた「お客様の声」を掲載しており、時期や都道府県ごとなど絞り込んで閲覧することも出来ます。
しかし、その「お客様の声」を見て、
この数字は鵜呑みにしてはいけないんだな
ということに気が付きました。
以上のように、
「とても満足」と回答しているものの、
肝心の中身が伴っていない場合があるのです。
まぁ、事故解決に関しては満足しているけれど・・・という感じなんでしょうけど。
でも、こういった「声」を載せているのはプラス材料だと思います。
このソニー損保のパターンを踏まえて、以降も見ていただきたいと思います。
アメリカンホーム保険の場合
「アメリカンホーム・ダイレクト」の自動車保険です。
http://www.americanhome.co.jp/auto/
アメリカンホーム保険の「事故対応満足度」のグラフ画像
こちらは、半年間のデータですね。
2013年というのが気になりますが。
せめて2014年上半期のデータだったら検討している人は嬉しいんでしょうけど。
アメリカンホーム保険も、「満足」、「やや満足」の合計値を表記しています。
「満足度」ですから、「普通」以下はそりゃ含めませんよ。一般的な考えではね。
ただね・・・次の画像を見ていただきたいんですよ。
アメリカンホーム保険の「自動車保険満足度」のグラフ画像
こっちは「普通」を含めちゃってるんですよ。
しかも、全体的な数しか表記してないんですよ。内訳もなしに。
もしかしたら「普通」が一番多いかもしれないんですよ!
これって、「普通」を含めないと90%超えないっていうのが見え見えですよね。
「普通」っていうのは、満足しているって言っていいんですかね?
今回の場合は、5点満点での評価で、「普通」は3点ですから、
半分以上ってことではあるんですけどね。
なんか、納得行かないですね。
セゾン自動車火災保険の場合
「♪おとなの階段の~ぼる」と、香川照之が歌ってる
「おとなの自動車保険」が売りのセゾン自動車火災保険です。
http://www.ins-saison.co.jp/otona/?cid=WHP001
セゾン自動車火災保険の「事故対応顧客満足度」のグラフ画像
こちらは6段階評価なんですね。「普通」を設定しないあたりがある意味巧妙ですね。
「とても満足」と「かなり満足」の違いって何なんですかね?
「かなり不満」と「非常に不満」は、なんとなくわかるんですけど。
日本語って難しいですね。(←
でも、内訳をしっかりと提示しているのは信用できそうですよね。
三井ダイレクト損保の場合
国内資本のダイレクト型自動車保険の先駆け的会社、三井ダイレクト損保です。
http://www.mitsui-direct.co.jp/car/
三井ダイレクト損保の「顧客満足度」の画像
数字だけ見るとすごいんですけどね。
(注)ってあるじゃないですか。
こんな注意書きがあるんですよ。
【アンケート実施概要】有効回答数:505人 対象期間:2013年10月17日~2013年10月28日 回答方法:インターネット調査 アンケート配信件数:3,201件 回答率:15.8% アンケート対象者:2013年9月に新規ご契約された自動車保険契約者 「普通」から「とても満足」までを「満足」として集計。
これ、結構ひどいですよ。
新規契約した人1ヶ月分のデータしか無いんですよ。
まぁ、「保険料に満足してますか?」という質問の回答ですから、ある程度高い数値は見込めると思うんですよ。
保険料の安さに期待して、ダイレクト型を選んでる人がほとんどでしょうから。
その上で、「普通」から「とても満足」までを集計してるんですよ。
結構盛ってますね。
ここに書いてるものでは、アンケートの選択肢はどんなのだったのか、全くわかりません。
(おそらく5段階でしょうが)
ただね、次のやつもひどいですよ。
三井ダイレクト損保の「事故対応満足度」の画像
これも数字はすごいんですけどね。
さっきと同じように(注1)ってあるんですよね。
期待しないで注意書き見てください。
2013年度 当社事故対応サービスに関するお客さまアンケート結果「普通」~「満足」までを「満足」として集計(回答数 : 7,265件 当社調べ)
どうして「普通」を含めるんですかね?
「普通」って、「可もなく不可もなく」ってことですよね。
「当たり前のことをやってもらった」ってことですよね。
「当たり前のこと」は、「満足」って言えるんですかね?
実は私、三井ダイレクトユーザーなんですけど、これ見てちょっと信頼感薄くなりました。
安さだけに惹かれたんじゃなく、日本資本企業ってことも加味して選んだんですよ。
そんな保険会社が、こんなのですからね。
今年、他社の見積もりも取り直してみようかしら。
アクサダイレクトの場合
おそらく一番テレビCMが多いであろう、アクサダイレクトです。
http://www.axa-direct.co.jp/auto/
アクサダイレクトの「事故対応顧客満足度」の画像
やっぱりやってますね。
「満足」~「どちらでもない」の合計値。
細かい内訳もないですね。
しかも、全体値が何人なのか一切書いてないんですよ。
何人に対しての94.9%なのか、全くわかりません。
さっき「ひどいですよ」って言った三井ダイレクトですら有効回答数を出してるんですよ。
はっきり言って、全く信用出来ない数字です。
数年前に複数社から見積もりをとった時は、アクサダイレクトが最も保険料が安かったんです。
先程も書きましたが「外資系よりは・・・」との理由もあって、アクサダイレクトは選ばなかったんですが。
この記事を書くためにいろいろ調べましたが、
選んでなくて良かったです。
まとめ
もちろん人それぞれ満足の感じ方は違う、というのが前提ですが、
ダイレクト型自動車保険の保険料ばかりで選ぶのは、絶対にやめたほうがいいです。
事故に合わない、巻き込まれないとは限りません。
事故にあってしまった場合の事も考えて、ぜひ各社のサイトなどをチェックしていただき、
素敵なカーライフを過ごしていただければ幸いです。